ZendeskのSLAについて学ぶ – Zendesk 入門 Advent Calendar 2021 Day12
はじめに
オペレーション部サービスグロースチームの筧です。
このエントリは クラスメソッドZendesk入門 Advent Calendar 2021 の12日目です。
ZendeskのService Level Agreement (以降、SLA)についてご紹介します。
SLA
ZendeskのSLAでは、各メトリックで、チケット優先度ごとに時間目標が設定できます。 たとえば、「優先度が緊急のチケットは初回返信時間を1時間以内に行う」のような目標設定ができます。 SLAを設定することでたとえば以下が期待できます。
- サービスレベルのパフォーマンスを監視指標に使える
- 目標期限間近のチケットや目標期限切れのチケットはハイライトされるため、チケットの対応優先度を決めやすくなる
SLAは、Professionalなどの一部プランでのみ利用可能なのでご注意ください。 どのプランで利用可能かの最新情報は Zendeskの価格設定 を参照ください。
設定画面
SLAの設定画面には、管理センター >「オブジェクトとルール」>「ビジネスルール」>「サービスレベルアグリーメント」
からアクセスします。
ポリシー追加をクリックすると、新規SLAポリシー設定画面が展開されます。 展開された画面の各項目について紹介していきます。
ポリシー名と説明
画面上部には、ポリシー名と説明を入力します。
条件
画面中部では、SLAを適用するチケットの条件を設定します。 これによって各サービスプランに応じたSLAポリシーの条件が実現できます。
「条件を入力を選択」をクリックすると、ドロップダウンメニューで条件が表示されます。
たとえば、グループ = XXXXX
のように設定が可能です。
目標
画面下部では、初回返信時間などのメトリックで、チケットの優先ごとに時間目標を設定します。
メトリック
初回返信時間メトリックはチケット作成時刻から、エージェントが最初にパブリックコメントするまでの時間目標です。 次の返信時間メトリックは2回目以降のやりとりで、エンドユーザーのコメントから、エージェントがパブリックコメントするまでの時間目標です。 詳細や他のメトリックは下記公式ドキュメントを参照ください。
稼働時間
画面上ではメトリックと並列されていますが、稼働時間だけ性質が異なります。 稼働時間は、「営業時間」か「カレンダー時間」を選択し、チケット優先度ごとにどちらを基準に時間をカウントするか選ぶ設定です。
営業時間を選択した場合、管理センター >「設定」>「スケジュール」
の設定が参照されます。
スケジュールではタイムゾーンを指定して、営業時間や休日の設定ができます。
営業時間内のみSLAのカウントがカウントされ、営業時間外や休日の時間帯になった場合は、カウントが停止されます。
特定プランでは複数のスケジュールを設定することも可能です。 複数スケジュールがある場合は、チケットに設定されているスケジュールでカウントがされます。
メモ:スケジュールを複数設定している場合、「最後のSLA違反からの時間」と「次のSLA違反までの時間」の条件は、チケットに設定されているスケジュールを使用します(「スケジュールをチケットに適用する」を参照)。
一方で、カレンダー時間を選択した場合、営業時間外や休日の時間帯に関係なくカウントダウンがされます。 24時間年中無休でサポートを提供する場合に選択すると良さそうです。
パフォーマンス監視
Zendesk Exploreを使ってSLAのパフォーマンス監視ができます。 今回は細かく触れませんが、以下の公式ドキュメントに記載があります。
参考:Exploreレシピ:SLAパフォーマンスの確認 | Zendesk
Zendesk Exploreの入門者におすすめしたいブログも紹介しておきます。
参考:Zendesk Explore入門チュートリアル 〜 サポートチケット分析はじめの一歩 | DevelopersIO
チケットビューでの表示
エージェントのチケットビューに、「次のSLA違反」列を追加することで、SLAで設定した時間目標までの時間を表示できます。 たとえば、目標期限間近のチケットは20分と表示されたり、目標期限切れのチケットは−15分と表示されたりします。 これによってエージェントは優先して対応するべきチケットが分かりやすくなります。
参考:SLAステータスをビューで確認する | Zendesk
補足
ポリシーの順序の注意点
SLAポリシーはリストの先頭から下に向かって評価されていきます。 ひとつのチケットには常にひとつのポリシーしか適用できないことに注意してください。 公式ドキュメントではポリシーの効果を最大限に引き出す方法について以下のように言及されています。
ポリシーの効果を最大限に引き出すには、最も制限の強いポリシーから、制限の緩いポリシーの順に、ポリシーを大まかに並べ替えます。
自動化
Zendeskの自動化にSLAを利用することできます。 SLAに関する条件としては、「最後のSLA違反からの時間」と「次のSLA違反までの時間」という2つの条件があり、SLA違反通知などのアクションを設定できます。
詳しくは以下の公式ドキュメントを参照ください。 あわせて自動化の入門ブログもご紹介します。
- 自動化内でSLA違反を使用する | Zendesk
- 時間ベースの自動化を設定してチケット管理をミスなく行う – Zendesk入門 Advent Calendar 2021 Day8 #zendesk | DevelopersIO
おわりに
ZendeskのSLAについてご紹介しました。 当該機能について新しい学びがあれば幸いです!
それでは明日以降のエントリもお楽しみに!